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2:障害者福祉従事者として
北海道の内田貴之は、2022年の秋終り頃になって自身が先天性の「広汎性発達障害(軽度知的+ASD)」ということが判明し、市立病院でのWAIS-4のほか公的機関での鈴木ビネー式および心理検査を経て「療育手帳B-」取得に至りました。 手帳取得後に札幌市社会福祉協議会が主催する「障害者講師養成講習」に退屈しのぎとして参加したところ、同じASDという診断名でも特性も症状も「十人十色」だということを痛感することになりました。

その講習会で知り合い仲良くなった10名ほどで「せっかくだから自分たちで新たな障害当事者としての組織を立ち上げたいね!」という話題が出て大いに賛同した内田でしたが、 いよいよと張り切って臨んだ設立時理事会においてまさかの仲間割れ…。内田は「今日立ち上げると決めて準備してきたのだから何が何でも決行する」と腹をくくり、障害をもつ親友に協力を仰いで「障害当事者団体ベクトルズ」を立ち上げました。2024年9月1日の出来事です。

【公式HP】障害当事者団体ベクトルズ 公式サイト≫

自身が先天性障害者だと判明する直前まで、障害者福祉の就労継続支援B型で支援員として勤めてきた内田です。障害者福祉の支える側の視点と支えられる側の視点さらには「ベクトルズ」というどっちでもない中立の視点を大いに活かして、 これも「人生のライフワークとして生涯やりたいな!」と張り切っています。
■障害当事者団体ベクトルズの3本柱

・居場所


どのような障害特性やつらい症状を持っているとしても、障害者である自分自身をありのままに。ありのままの正直な自分でいることができる環境を「居場所」と呼んでいます。 「顔出しNG」「声出しNG」の自分だから組織に所属できない…ということはありません。オンラインかつSNSやコラム記事などの発信系事業に参加できます。 ベクトルズの事務所に来てゲームだけする・ごろんとだけする・会話せず独りでだけいるといった過ごし方を推奨はしないものの、禁止事項にはしていません。 そうした過ごし方が「安心できる」「偽らない自分そのもの」であるならば許容範囲です。

・チャレンジ


ベクトルズは「一人ひとりの主体的なチャレンジ精神」から、あらゆる事業や活動が次々と生まれ続けています。 それは「やってみたい」「行ってみたい」といった日常の中の小さな想いから叶えたい夢が根源にあります。 ベクトルズではそうした会員からの声を理事が拾って「実現可能かどうか」を予算規模やスケジュールなどから検討しています。 理事会で承認決議が出たら具体的に練り込んでいき、どんどんチャレンジを試みて実現化を目指して動きます。

誰かの「やってみたい」に賛同するスタイルで「僕も一緒にやってみたいな」という声と動きが組織内で広まっていくことが理想的です。 最初に「やってみたい」と声にした会員は単なる主体的なことに留まらず、周りの会員たちにも共鳴させる影響力を持つので「能動的」と呼びます。

・社会還元


ベクトルズのチャレンジという想いや夢の実現化という行動は組織内における「やってよかったね♪」「私のやってみたかったことが叶って嬉しい♪」だけで完結させません。 必ず何かしらの形でチャレンジを社会還元させます。ベクトルズが理念として掲げている「障害当事者の視点から障害者福祉及び保健福祉に関する多種多彩な活動を行うことにより、障害者福祉の促進に寄与することを目的とする」に結びつきます。

具体例では「就労継続支援B型運営サポート事業」を挙げると、理事や会員の自分の経験やスキルを発揮して、対象のB型(の運営法人の社長)が理想とするスタイルへ近づけるために、自分たちの経験やスキルを「活動」を介して社会に還元できているということです。

他にも「当事者視点講演会事業」を挙げると、生きづらさ・疾患診断に至った経緯・障害者手帳取得時の感情・障害年金申請時の苦労したことと成功できた改善策などなどの自分自身の経験談を世の人々に向けて講演することにより、対象者が当事者であれば「参考情報」という還元に、一般人であれば「知らなかった新たな視点獲得」という還元になります。